先日、語学学校の秋学期を終え、その修了式がありました。
英語のできない僕がアメリカで暮らすため、そして帰国後のキャリアに少しでもプラスになればと思い通い始めた語学学校の今学期の経験を振り返ってご紹介します。少しでも、僕と同じように英語を学びたいという方の参考になれば幸いです。
1. 学校の紹介
学校名(公式ページ)
私が通った語学学校は、Towson Universityという一般的な大学に属する、English Language Center (ELC)です。
場所
アメリカのMaryland州、Towson市にあります。TowsonはBaltimoreの北側に位置する綺麗な街です。学校から更に北に向かうと、Towson Center(大型ショッピングモール)やTarget、Trader Joe’sなどがあり便利な街でもあります。
費用(公式ページ)
1学期(約4ヶ月間)の正規の総費用は$4,650です。
[内訳:学費 $4,400、アクティビティ費 $200、応募手数料 $50]
理由は分かりませんが、ありがたいことに割引オファーをいただくことができ、正規料金よりも安く受け入れてもらうことができました。J-2ビザ保持者で既に渡米済みだったため、ビザ関係のサポートが不要だったことや、学期開始直前だったことが影響しているのかな、なんて思いました。
このほかに追加でかかった費用は、リーディングの授業で使う教科書1冊($45)のみでした。他の授業では教材を使用しないか、先生が配布してくれるプリントを教材として使用しました。
プログラムの種類
- Intensive Academic English(集中アカデミック英語プログラム)
この中に、さらにFull-time IntensiveとPart-time Intensiveがあるようでした(詳細は後述)。この記事に書いてあることは全て私が受講したFull-time Intensiveプログラムに関するお話になります。ELCで出会った学生で他のプログラムで勉強している方に出会わなかったので、もしかしたらこのプログラムが基本なのかもしれません。 - English Conversation and Culture Program(英会話と文化プログラム)
- Private Tutorial Program(プライベートチュートリアルプログラム)
- TOEFL & IELTS Preparation Program(TOEFL & IELTS準備プログラム)
準備中で提供なし
2. 入学まで
語学学校の候補
ボルチモア近辺の語学学校を調べたところ、下記の3校を見つけました。
- English Language Center @Towson University
- English Language Institute @Notre Dame of Maryland University
- English Language Institute @University of Maryland, Baltimore County (UMBC)
申し込み方法
Towson大学は問い合わせフォームから、他の2校はメールで問い合わせをしましたが、返事があったのはTowson大学のELCのみでした。今思えば、Fall Semesterが始まる直前で忙しい時に返事をくれたTowson大学のELC担当者には感謝です。土日を除けば、オリエンテーションの2日前に入学の意思表示をしたにも関わらず、迅速に対応していただいたおかげでFall Semesterから学ぶことができました。可能な限り、渡米前に調べておくことをオススメします…。
下記はTowson University担当者とのやり取りの流れです。
- 必要書類について(パスポートのコピー、応募用紙)
- 学費割引オファーについて
- 新入生のためのオリエンテーション日程(5日後の8/19(月)開始)
- Full-timeとPart-timeのオプションの提示
保険の加入要否などについて質問しました。Q&Aは8/15の返信を参照ください。
焦りすぎて何を話したのか、ほぼ覚えてません…笑
下記の回答の通り、J-2ビザ保持者はビザ申請時に加入した保険があれば、語学学校で学ぶために新たに保険に入る必要はありませんでした。
日時、場所、当日の持ち物やスケジュール、駐車場情報、学費の支払い期日、キャンパスの地図など
オリエンテーション
月曜日には、ELCの概要や緊急連絡先など重要な説明を受けた後、学生証発行のための手続きや学内システムを利用に必要なアカウント作成手続きをサポートを受けながら行いました。無料のランチをオリエンテーション参加者と一緒に食べ、午後にはPlacement Testを受けました。
水曜日のLunchではELCの学生だけでなく、Towson University本体の留学生と一緒にお昼を食べました。
学費の支払いについては個人で行う必要がありました。支払い方法が分からなかったため、担当者を尋ね対面で教えてもらいました。オンラインでの手続きで、日本から持ってきたデビットカード(Sony Bank Wallet)で支払うことができました。
支払いに使えそうな手段がない方は、是非下の記事を参考にアメリカの銀行口座やクレカの作成に挑戦してみてください。
健康保険の手続きをするために登校しましたが、僕の場合は特に何もする必要がないということになりました。
3. スケジュール
年間スケジュール
1週間のスケジュール
4. 授業の雰囲気
クラスは主に下記の2つに分かれています。
・月水金:Listening, Speaking(LSクラス)
・火木 :Reading, Writing, Grammar(RWGクラス)
クラスごとに、担当の先生とクラスメイトが変わります。
僕はFull-timeのプログラムに申し込んだため両方のクラスを受講しましたが、Part-timeプログラムの場合はLSクラスかRWGクラスのどちらかを選択することになるようです。
TOEIC 650レベルの英語力だと、オリエンテーションで受けたPlacement Testの結果、どちらもLv. 4(Lv. 1~Lv. 6の6段階)のクラスに配属されました。Lv. 5を評価B以上で修了すると、Towson大学入学試験の英語要件をパスすることができるようで、それを目指して勉強している方も一定数いました。もちろん、私のように単純に英語力を向上させるために通っている方もたくさんいました。
LSクラスについて
14人クラス。
授業は週末の過ごし方など簡単な雑談から始まります。ListeningとSpeakingは一体化しているような形式でした。
単語プリントを使って語彙力を向上させる授業もあり、文脈から単語の意味を推測して学ぶような内容でした。
特定のテーマ(例:The Science of Love や The Art of Marketing in a Global Culture など)に関するプリントを用いて、そのテーマについて議論を行うところからスタートし、単語などを学んだ後、そのテーマに関連した講義動画を視聴し、ノートを取りながら内容を理解する練習を行いました。
その他、下記のようなテーマで何度かプレゼンテーションがありました。
・もしあなたが学校を作るなら(グループ)
・美術館で気に入った美術品の紹介(個人)
・ストーリーテリング(個人)
・もしあなたがマーケターだったら(グループ)
自分の英語力だとLv. 4の授業内容を理解するのはとても難しかったです。おそらくクラスで一番Speaking & Listening力が低かったと思います。でも、真剣に授業を聞いていれば何とかなりました。
RWGクラスについて
12人クラス。
Reading:時々プリントも使いますが、基本的に購入したテキストに沿って進みます。
Writing:簡単な文章を書く練習から始まり、最終目標は自分で決めたテーマについてエッセイを書けるようになることでした。
Grammar:メールの書き方、カンマの使い方、助動詞、接続詞、形容詞、副詞、比較級・最上級、関係代名詞、完了形、仮定法などを学びました。
Readingは全くついて行けませんでした。置いて行かれた時はKindleの翻訳機能に頼りながら何とか追いつく感じでした。宿題で読んでくるように言われた時は、次の授業中に読みそうな箇所を予習したりして何とかしていました。
Writingはこれまで英作文をしたことがなかったため、初めはとても手こずりました。授業中は辞書などの使用は控えるように言われていたので、終わらなかった分は自宅に帰ってから調べながら仕上げました。何度も作文をしていると何となくですが書けるようになった実感はあります。(というよりも間違えてはちゃめちゃな文章を書く勇気が備わったという方が正しい表現のような気がします笑)
Grammarはほとんど中学校の復習のような内容だったため苦労しませんでした。Grammarのレベルと他のReading, Writingのレベルが釣り合ってなくないか?と疑問でした笑
ELC Collaborateについて
水曜日の午後のELC Collaborateは普通の授業とは異なり、クラス分けは無く全レベルの全学生が一緒に活動します。以下のような活動をしました。
- 体を動かして複数人で楽しむゲーム
- クイズ大会
- お題に沿ってグループで寸劇
- ハロウィーンのパンプキンカービングコンペ
- フィールドトリップの説明
- 一番上のレベルのクラスの学生のプレゼン聴講
- インターナショナルデー
5. 主なイベント
- Baltimore Trip
Baltimore Museum of Artという美術館を訪れました。事前に各クラスで、この課外授業の予習として美術に関する授業がありました。当日はRWGクラスの先生が簡単なツアーをしてくれたので、自分だけで行くよりは学べたような気がします。また、LSクラスの先生からは、自分の好きな美術品を見つけるよう宿題が出ており、後日の授業でその美術品について個人プレゼンを行いました。これまで美術品について学んだことがなかったため、想像していたよりも面白い課外授業になりました。 - DC Trip
Washington DCまで鉄道で行きました。Library of Congress(議会図書館)とUnited State Capitol(国会議事堂)を訪れました。 - International Day
各々の国の料理を持ち寄ってみんなに振舞うイベントでした。私は焼きおにぎりを作って持って行きました。Japanese Foodはどこだ?と色んな学生に聞かれ、日本食の人気の高さに驚きました。もう少し料理を勉強しておけばよかった…。各国から学生が集まっているELCならではのイベントでした。 - Halloween Party
人生で初めてカボチャのカービングをしました。Scary部門とFunny部門、どちらか好きな部門の作品を作り先生たちに評価してもらいました。残念ながら私たちのグループの作品はどちらにも選出されませんでしたが、一度はやってみたいイベントだったので経験できて良かったです。 - New York Trip
New Yorkまで鉄道で行きました。10時頃に到着し、午前中はグループで決めた数ヶ所の目的地を訪れ、そこで集合写真を撮るというミッションが与えられました。その後は解散して日帰りの人たちは夜の集合時間まで自由行動。僕は数人のクラスメイトと一緒に宿をとり、一泊二日にすることにしました。実は妻のマリナもこの旅行に同行しており、友達と一緒に行動したり、時にはマリナと2人で行動したり、とても楽しい旅行になりました。 - Thanksgiving Lunch
定番のターキーを始め、様々なアメリカ料理が準備されていました。「周りや自分の置かれている環境への感謝を忘れずに過ごしましょう」という先生の挨拶で始まり、ホールの長テーブルでみんなで食事をしました。パンプキンパイはいつもみんなに不人気だけど、日本人だけはいつも美味しいと言って食べてくれるよという先生の言葉を信じて食べましたが、シナモンが強すぎて自分の口には合いませんでした笑 - Certificate Ceremony
学期の修了時には修了証書授与イベントがありました。今学期で勉強を終え自国に帰る友人、Towson大学に編入する友人、アメリカの他の大学に進学する友人など、中々会えなくなる人たちも居ました。最後にみんなとお話しできる貴重な場だなと思いました。
6. 通学方法
アメリカではまだ運転免許証も自動車も手に入れていません。そのため、学生用にBaltimoreが運営している無料のシャトルバスを利用してELCまで通いました。
これは主にBaltimore近辺の主要な学校を巡るシャトルバスで、下記のバス停で泊まります。
Penn Station ↔︎ Johns Hopkins University ↔︎ Notre Dame of Maryland University ↔︎ Towson University ↔︎ Towson Center (↔︎ Target ↔︎ Trader Joe’s)
※カッコ内は日曜日のみ
一台がぐるぐると回っているため、本数が少ないのが難点ですが、バスのスケジュールがELCの授業時間ととても相性が良く、それに時間通りに来るため、通学に使う分にはとても快適でした。
このシャトルバスを使って、日曜日にはTrader Joe’sまで買い物に行ったりもしており、とても助けられています。
このアプリでバスの経路や現在地、到着予想時間が見られるため、時折バスの位置情報が見られなくなったりエラーはありますが、ダウンロードをオススメします。Johns Hopkins Universityのシャトルバスと同じアプリです。
6. 秋学期を終えて
初めは、自宅で勉強した方がコスパが良いのではないかと考え、高い学費を払ってまで語学学校に通うべきか悩んでいました。しかし、結果的に通って良かったと感じています。マリナが学業で忙しくなることが分かっていたため、最初は主夫としてサポートすることも考えていました。ただ、渡米前に「できるだけ自宅にこもらず、外の世界と接点を持つように行動しよう」と決めていたため、その方針を実行しました。やはり外で人と関わることは精神衛生上大切だと感じました。
また、年齢や国籍、勉強の目的やバックグラウンドが様々な友人や先生たちと交流を持つことは、日本にいては中々経験できないことでした。学費の問題から秋学期だけ通うつもりでしたが、ELCのディレクターに自身の状況や考えを相談したところ、春学期も学費のディスカウントを受けられることになり、さらに空き時間にはELCでアルバイトをさせてもらえることになりました。ひとつひとつの繋がりが新しい機会を生み出していると実感しています。
春学期では、ひとつ上のLv. 5クラスでの勉強とELCでのアルバイトが始まり、さらに忙しくなりそうですが、良いチャンスだと思い挑戦していきたいと思います(Lv. 5の友人の話を聞く限り結構忙しそう…)。ただ、さすがに学校の授業だけでは英語力が思うように伸びないため、自習にも力を入れる必要があります。
まずは1ヶ月半の冬休みを、旅行や勉強などで充実させながら過ごしたいと思います。
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