執筆者:マリナ
こんにちは!今日は冬休みの時間がある間に、ホプキンスに留学してからの半年間の振り返り記事を書きたいと思います。私のプログラムについての詳細はこちらにまとめています。
半年のスケジュール
8月5日 | 渡米 |
8月20日~ | オリエンテーション開始 |
8月26日~10月21日 | Term 1 |
10月22日 | 1日だけ休み(レポート課題があるため、休みではない) |
10月23日~12月20日 | Term 2 |
12月20日~1月20日 | 冬休み |
上記のスケジュールで半年が過ぎました。
私はオリエンテーション前にアメリカでの生活を整えるために8月5日に渡米し、キッチン用品や家具を揃えたり、銀行口座の開設等を行いました。
オリエンテーションでは、参加が必須なのは自分のプログラムの2時間ほどだけでしたが、他にもホプキンス全体の説明や、研究倫理などのオリエンテーションが3日ほどあり、友人を作るという点においても参加しておいてよかったなと思います。
講義内容
Johns Hopkins 公衆衛生大学院は、約8週間が1Termとなっており、以下の科目をTerm 1とTerm 2を合わせた約半年間で学びました。受講したほとんどの科目は、私の所属するプログラム必須のものです。簡単に説明します。
- Epidemiological Inference (Term 1)
講義とは別に、毎週Labがあります。Lab前に各自課題を確認しておき、Labではグループディスカッションで問題を解いていきます。私には、英語で疫学のディスカッションをすることが難しく、なかなか発言することができませんでした。グループメンバーがとても素晴らしく、何人かとは個人的に遊んだりするようになりました。
形式:対面かオンライン
課題:隔週で10問ほどのレポート
評価:課題、中間・期末テストで最終評価
- Fundamentals of Health, Behavior and Society (Term 1)
Health, Behavior and Societyに関連するトピックの研究者がオムニバス形式で講義をしてくれます。前半の一時間は講義、後半の一時間はそのトピックに関してグループディスカッションを行います。この授業もかなり厳しかったです。グループディスカッションの英語が早くて聞き取ることが難しく、なかなか発言できませんでした。。。さらに、全員2回ファシリテーターを行う必要があり、ディスカッションをファシリテートしなければいけません。ですが、グループが同じになった生徒とは仲良くなることができます。
形式:対面のみ
課題:ディスカッションのファシリテーターとそのレポート提出、中間レポート、期末テスト
評価:課題と出席の合計点で最終評価 - Statistical Methods in Public Health I,Ⅱ (Term 1 & 2)
講義内容は一から丁寧に説明してくれ、RかStataのコードもすべて教えてくれるため、レポートもコードを写し、結果の解釈を書くという感じです。Ⅰは簡単でしたが、Ⅱは難しかったです。
形式:対面かオンライン
課題:5問のクイズが2回、RかStataを使用して問題を解くレポート提出が4回
評価:課題、中間・期末テストの合計点で最終評価 - Implementation Research and Practice (Term2)
実装科学の基礎コースで、Certificate取得のために受講しました。オンライン授業の録画を視聴する形式のため、なかなか集中することが難しく、対面でやってほしいな、と思いました。テストは記述式があり、割と難しかったです。
形式:オンライン授業の録画を視聴
課題:レポート2回
評価:課題、出席、中間・期末テストの合計点で最終評価 - Introduction to Persuasive Communications: Theories and Practice (Term 2)
説得的コミュニケーションの授業で、私的には一番面白かったです。ヘルスコミュニケーションに興味がある人は必修だと思います。心理学の古典的なコミュニケーション理論から、最新の理論までカバーしてくれます。
形式:対面のみ
課題:レポート3回、毎週簡単なクイズ、最終プレゼン
評価:課題の合計点で最終評価 - Policy Interventions for Health Behavior Change (Term 2)
金曜の9-12時の3時間の講義です。初めの1時間は担当講師による政策の理論についての講義。次の1時間は毎週オムニバス形式で政策立案に関係している実務者や研究者の講義、最後の1時間はグループディスカッションです。
古典的な政策の理論を学ぶことができました。Policy Interventions for Health Behavior Changeという名前ですが、特に行動変容に絞った内容ではないと思います。最終日は、朝9時からのMovie nightで朝ごはんを提供してくれ、食べながら動画を見て終わりました。ちょっとアメリカっぽい。。
形式:対面のみ
課題:レポート6回、ディスカッションのファシリテーター、15分のTeaching Assistantとの面談
評価:課題の合計点で最終評価
Advisor制度
ホプキンスのBSPH(公衆衛生大学院)では、入学するとアドバイザーの先生が1人ついてくれます。
入学の際に決定され、Termごとに軽い面談をしてくれます。取得する授業の相談、研究テーマの相談など色々と面倒を見てくれます。私の場合は、興味のある研究を行っている先生へメールで紹介してもらったりしました。
課外活動
この半年間は、課外活動をほとんどしていません。実はResearch Assistant (RA)をしたかったのですが、その機会を得ることができませんでした。課外活動としてチャレンジしたことを簡単にお伝えします。
- 興味のある研究プロジェクトの先生にアプローチ
指導していただきたい教授陣3名ほどにメールを行いました。ですが、返事をいただけたのは1名のみで、その先生は面談もしていただけました。しかし、現在研究グラントがないとのことで、RAポジションをゲットすることができませんでした。 - National Institute of Health (NIH)の研究者へのアプローチ、面談
ホプキンスのキャリアイベントにNIHのブースがあり、NIHのこの分野に興味があるとお伝えすると、担当の研究者へ繋いでいただけました。そこから、研究構想をメールでお伝えしたところ、Zoom面談を1時間ほどしていただけました。本当はインターンを依頼したかったのですが、難しそうであり、研究テーマの相談のみで終わりました。
研究テーマ自体は褒めていただき、データも揃っているため、あとは始めてみるのみです。が、授業でいっぱいいっぱいなってしまい、現在頓挫中です。。。。
頑張ります。。。 - ボランティア活動
友人に誘ってもらい、Harm Reductionのボランティアに参加しました。麻薬中毒の人が注射針の使い回しでAIDSやB/C型肝炎へ感染する”Harm”を減少させるためシリンジ針を無料で提供するプログラムです。私は友人とシリンジキットを作成するボランティアを行いました。大学からボランティア先のクリニックへ向かうのですが、その道中やクリニックの近くには多くの麻薬中毒者、ホームレスの方が居ました。治安が悪く、数名で移動しないと危険なレベルで、ボルチモアの問題を肌で感じることができました。Harm Reductionの概念自体がアメリカ特有のものだと感じました。
継続するかは決めていませんが、大変貴重な経験となりました。 - ホプキンスの先生に日本の研究相談
Fundamentals of Health, Behavior and Societyを担当している先生に、授業後に渡米前から行っている日本の研究で行き詰まっていることを片言の英語で相談しました。すると、2週間後なら話を聞けるとのことで、Zoom面談をしていただくことができました。大御所の先生のため、たった5分の拙い英語のプレゼンにも関わらず、研究の核心をついてくれ、道筋を示してくれました。感動しました。その研究もまだ完成していません、、頑張ります。。頑張ること多いな。。。
私の友人の多くは、RAポジションをゲットしており、Term 1, 2でRAを開始する学生も多いようです。
私はなかなか上手くいかず、何も始められていません。。。。。今年はRAを始められるように頑張りたいと思います!
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